司法書士試験の合格に学歴は関係あるのでしょうか?
司法書士試験の受験生を除いては意外に思われるかもしれませんが、司法書士試験には受験資格というものがなく、誰でも受験することができます。
そのため、受験資格がある医師国家試験や司法試験を合格する必要がある医師や弁護士などと比べると、司法書士には相対的に学歴が低い方が多くなるのかもしれません。
なお、ここで学歴が低いというのは、中卒もしくは高卒、または大卒だとしても偏差値の低い大学もしくは知名度の低い大学を出たことを指していますが、区別する意図で用いており決して差別的な意図はございませんのでご了承ください。
私は現在のところ大阪司法書士会に所属している司法書士ですが、お会いする司法書士の方は比較的学歴の高い方が多いように感じます。
大学では関関同立が一番多い印象で、産近甲龍もよく見ますし、京阪神の難関国立大学、大阪市立大学や大阪府立大学(現在の大阪公立大学)などの難関公立大学もチラホラ目にします。
まぁ、大阪司法書士会ということもあって、地元で学生数も多い関西大学と近畿大学はとりわけよく見ますね。
学部はやはり法学部が一番多く、大卒の半数以上は法学部卒なのではないかという印象を受けます。
それ以外では文系の学部ばかりで、理系の学部卒の方にはお会いしたことがありませんね。
これらの情報はウェブサイトに記載されているプロフィールや懇親会での会話などを通じて得たものですが、やはり難関国家資格だけあって司法書士の方は学歴が高い方が多い傾向にあるようです。
ちなみに、個人的には関関同立や産近甲龍の学部卒では高学歴だとは思いませんが(私の母校も含まれていますが)、大学に進学していない方も含めると相対的に学歴が高い部類に入るのではないかと思いますのでここでは高学歴に含めています。
中卒や高卒、あるいは偏差値や知名度の低い大学卒の方はあまりお目にする機会がないのですが、そのような方はわざわざプロフィールに学歴を記載したりするなど自分からアピールしないという事情もあるのかもしれません。
法律の専門職の集まりである司法書士会などはとりわけハラスメントに厳しいでしょうし、プライベートで仲良くしているわけでもない方にこちらからわざわざ学歴などを聞くこともありませんからね。
もちろん、司法書士になってしまうと学歴が関係ないのは言うまでもありません。
さて、「司法書士試験の合格に学歴は関係あるのか?」という冒頭の問いに対する個人的な見解としては、司法書士試験の合格に学歴自体は関係ありませんが、知能の高さ(地頭の良さ)や勉強が好きまたは得意かどうか(高学歴の方は勉強慣れしている方が多いです)は大いに関係があると思います。
そして、知能が高い方や勉強が好きまたは得意な方は学歴が高くなる傾向にあります。
つまり、学歴が高い方が司法書士試験に合格するというよりは、学歴が高い方は知能が高い方や勉強が好きまたは得意な方が多く、その結果司法書士試験にも合格しやすいという因果関係なんですね。
ただし、司法書士試験と同じく大学は勉強しなければ入ることはできません。
中卒や高卒の方の中にも、学生の頃は勉強に興味が持てなかったり、その他の事情があって大学に進学しなかったりした方もいるでしょう。
そのような方の中には、難関国立大卒並みの能力を発揮して1~2年の短期集中で司法書士試験に合格してしまう優秀な方もいます。
なお、大学で学ぶこと自体は法学部で熱心に勉強したような方を除いてはそれほど司法書士試験の合格に関係がないのではないかと思います。
勉強をすればするほど、あるいは本を読めば読むほど勉強が得意になっていくという側面はあると思いますけどね。
以上、司法書士試験と学歴の関係について考えてみました。
知能の高さというとセンシティブな問題になってしまうかもしれませんが、私は精神医学や脳科学が好きなこともあって、また機会があれば記事にしたいと考えています。