平成30年度(2018年度)の司法書士試験まで残り約3ヶ月となりました。
私は去年合格したので今年は勉強しなくてもよいのですが、受験生時代の習慣が残っているせいか、この時期になると何故か緊張してしまいます。
今回は、私が合格した年(平成29年度)の直前期3ヶ月間、どのような勉強をしていたのか以下にご紹介したいと思います。
もちろん、人によって進捗状況や弱点なども異なりますので、勉強方法は人それぞれなのですが、一例として参考にしていただけましたら幸いです。
私は合格した年の前年(平成28年度)、択一式ではぎりぎり逃げ切り点(確か、8問貯金があったと思います)を取ることができたのですが、記述式の基準点さえ超えれば合格というところで、数点足りずに惜しくも涙をのみました。
択一式は安定して得点を取る自信があったのですが、記述式が苦手(というか嫌い)で本試験でも足切りにあってしまった私の弱点は明確だったので、合格した年は記述式の勉強時間を増やすことにしました。
合格まであと一歩だったこともあって、合格した年は勉強を再開したのが2月くらいと例年よりも遅かったのですが、直前期の3ヶ月間は1日の勉強時間のうち約3分の1~半分は記述式の勉強に当てていました。
記述式問題は毎日解くようにしていましたが、本試験が近づくにつれ、本試験と同等レベルの問題を、試験本番を想定しながら1日3問前後は解いていたように思います。
大事なのは、「本番を想定しながら」という部分です。これがなかなか難しいのですが、本試験の時の緊張感や時間に追われる感覚を脳内で再現しながら解いていくのが効果的だと思います。本試験で記述を解くのと同じ時間帯(大体、午後2時~4時くらい)に解くのも良いですね。
1度記述式の問題を解き始めたら、その問題を解き終えるまでは集中して手を離すことはせず、1時間以内に解くことを目標にします。
私が記述式の勉強に使用していたテキストは『オートマシステム記述式』一択です。3年間使用していたこともあって何度か繰り返し解いたのですが、合格した年の試験の直前期では、不動産登記法は「応用の部」を中心、商業登記法は満遍なく解いていたように思います。
本試験が近づくにつれて間違える箇所もかなり少なくなっていったのですが、大量失点に繋がりかねない大きなミスをした箇所や理解が浅い部分は解説を読み込んだり再度繰り返し解くようにしたりしていました。
特に『オートマシステム記述式』の商業登記法のテキストはおすすめで、何度も繰り返し解いて全ての問題を理解していれば試験対策はこれだけで十分だと思います。
『オートマシステム記述式』の不動産登記法のテキストに関しては、難易度は十分高いのですが、本試験とは解答形式が異なったり(例えば、添付書面を記号で選ぶ形式ではない)と、本試験の方が乱雑で事務処理能力を要求される印象があります。本試験でパニックにならないためにも、予備校の模試などで本試験形式の出題に慣れておくことをおすすめします。
私は主に時間配分の確認など、直前期に1度は本試験と同じ形式で解いておくことが目的だったので、合格した年は直前期に行われる予備校の全国模試を2回受けただけでした。
全国模試を受けるのに利用した予備校はLEC東京リーガルマインドです。LECの記述式問題はかなり本試験に近い形式で解くことができるのでおすすめです。
記述式以外の勉強時間は択一式の復習です。ひたすらテキストを読み込んで、合格レベルにある記憶の維持を図るとともに、さらに理解を深め、弱点や細かい部分を潰していく作業を繰り返します。
使用したテキストはこちらも『オートマシステム』に『オートマシステムプレミア』です。
『オートマシステム』は何度も読み込んだこともあって、本試験が近づいてきて時間がなくなってくるに従って、要点をまとめた『オートマシステムプレミア』を読む割合が増えていったように思います。
特にマイナー科目に関しては、あまり時間をかけたくないし難しい問題の割合も少ないこともあって、直前期は『オートマシステムプレミア』で済ますことも多かったですね。
ちなみに過去問は『オートマシステム』に掲載されているものを除いてやっていません。
まとめ
私が司法書士試験に合格した年の直前期の勉強方法はまとめると以下の通りです。
- 弱点である記述式は毎日本番を意識しながら解く
- 択一式はテキストを読み込んで記憶の維持を図る(あわよくばレベルアップ)
- 本番の予行演習として予備校の模試を利用する
ちなみに平日は仕事もあったので勉強時間はまちまちなのですが、休みの日は1日あたり7~8時間程度は勉強していたように思います。記述式が3時間、択一式が3時間以上という案配です。
私は合格した年はそれなりに自信もあったせいかそこまで切羽詰まった勉強はしていなかったのですが、いずれにせよ直前期の3ヶ月間は合否を左右する重要な期間になりますので、1分1秒を大事に勉強に取り組んでいただければと思います。