司法書士兼翻訳者の中嶋です。
私の事務所では、海外のビザ申請やその他の手続きの際に必要となる戸籍謄本など各種証明書の英訳依頼をよく受けるのですが、最近は公証やアポスティーユ取得のために公証役場を訪れる機会も多いので、以下にその手続きや費用について簡潔に記載したいと思います。
公証役場での手続き
まずは公証役場に翻訳文の認証(外国文認証)の予約を入れます。
公証役場は混んでいるところも多く予約が1週間先になることも珍しくありませんので、スケジュールには余裕を持って進めることが大切です。
当日、公証役場には翻訳証明書(宣言書)、英訳文、原文、身分証明書、そして公証費用を持参します。
原文(日本語の戸籍謄本など)に関しては、通常は原本を持参していますが、公証自体はコピーでも可能なので、提出先機関に確認した上で問題がなければコピーでも良いかと思います。
身分証明書に関しては、私は司法書士として株式会社の定款認証などで公証役場を訪れる機会も多いのですが、その際と同様に司法書士の会員証および個人の運転免許証を持参しております。
公証役場において、公証人の面前で翻訳証明書に署名を記入し(私の場合は日付も記入しています)、公証人に、翻訳証明書、英訳文、原文、そして公証人の認証文言が記載されている用紙を合綴および押印していただきます。
なお、2024年現在、東京都や大阪府などいくつかの都道府県の公証役場では、「ワンストップ・サービス」を提供しています。
これは、公証役場において、公証人による認証、法務局長による公証人押印証明、外務省によるアポスティーユ(または公印確認)をまとめて取得することができるというものです。
私の事務所では通常は大阪府内の公証役場を利用しますので、公証人の認証に加えて、アポスティーユなども同時に取得することができます。
公証役場での所要時間に関しては、書類の量にもよりますが、30分程度は見ておいた方が良いかと思います。
公証していただいた書類は、私の事務所ではすぐにお客様に郵送しております。
公証費用
公証役場での翻訳文の認証(外国文認証)の費用は、2024年10月時点で、1件あたり11,500円となります。
1件というのは、1つの翻訳証明書を認証して、それにその他の書類を合綴して押印して1件となりますので、書類の枚数には関係ありません。
一方、全く同じ内容の翻訳証明書、戸籍謄本および英訳文であっても、2件(2セット)必要な場合は、23,000円となります。
アポスティーユ(または公印確認)に関しては、別途費用はかかりません。
公証役場での翻訳文の認証は自分でもできるのか
第三者の翻訳者などに依頼せずに、自分で翻訳したものを公証役場に持ち込んで翻訳文の認証を受けることはできるのでしょうか?
公証自体は可能ですが、それで良いかどうかは提出先機関によります。
実際には、第三者の翻訳者に翻訳してもらってその翻訳者自身が公証することを要件としているところも多いかと思います。
公証をした後に書類を受け付けられなくても困るので、要件に関しては事前に提出先機関などに確認しておくことが重要です。
さて、上記の通り、私の事務所では戸籍謄本を含む各種証明書の翻訳、公証およびアポスティーユ(または公印確認)取得に対応しております。
(予約状況にもよりますが)私の事務所は公証役場のすぐ近くに位置しており、「ワンストップ・サービス」によってまとめて迅速な対応が可能ですので、是非お気軽にお問い合わせください。