「40歳を過ぎて司法書士試験に合格しても仕事はあるのだろうか」
学ぶのに年齢は関係ないとは言いますが、司法書士試験合格後の就職やキャリアにおいては年齢が関係してくるでしょうから、このように悩まれる方もいるかもしれません。
結論から言いますと、「40歳ではまだまだ若い」というのが私見です。
私が司法書士試験に合格したのは36歳のときで、その後ブランクがあり研修を受けて司法書士になったのは40歳を過ぎてからです。
新人研修を受ける際も周りは自分より若い人ばかりではないかと心配していましたが、そのような心配は杞憂に終わりました。
研修会場には20代と思われる方もチラホラいましたが、私より年上の方(特に男性)の方が多かったように思います。
近年の司法書士試験の合格者平均年齢は40歳を超えているようですが、そのデータ通り40代前後と思われる方が一番多かったように思います。
新人研修でそのような状態ですから、司法書士業界も少子高齢化が進んでいるようです。
私が所属している大阪司法書士会の支部では、独立されて個人で事務所を構えておられる方が多いせいか、出会う方は年上ばかりです。
司法書士会の支部では研修会やイベントが定期的に開催されますが、そのような集まりに参加すると自分が一番年下ということも当たり前のようにあります。
周囲からはよく「若い」と言われて、40代なのに20代の新卒になったような気分です(笑)。
梅田(大阪市内)などの都市部であれば司法書士法人や大規模事務所も多く、若い方はひとまず都会の司法書士法人に就職する傾向があるようですから、都市部にある支部には若い方も多いかもしれませんね。
私は研修終了後に即独立したので年齢は関係ありませんが、就職される方は40代以上で就職先があるのかと心配されている方もいるかもしれません。
しかし、40代以上の研修の同期を見ていても、事務所を選ばなければ就職先はすんなりと決まっていたようです。
どうも司法書士業界は人手不足なのか、一般企業に比べると司法書士事務所(司法書士法人を含む)に就職するのは容易なように思えます。
司法書士の仕事内容に関しても、相続や後見などでご年配の方とやり取りする機会も多いでしょうから、40代はまだまだ若手と言えるでしょう。
また、司法書士は定年のない仕事ですので、身体が動く限りは何歳になっても続けられますし、実際に一般企業では定年退職されるような60代以上の方もゴロゴロいます。
私自身も、仕事のペースは落とすかもしれませんが70歳になっても働く予定です。
給料の多寡や独立してやっていけるかどうかに関しては別論となりますが、40歳を過ぎて司法書士を目指すことに関してはなんら遅いことはないと思います。
むしろ、60代以上でも仕事ができるわけですから、セカンドキャリアとしても十分に取得する価値のある資格と言えるでしょう。
「若い」と言われ続けるのにもそろそろ違和感を覚えてきたので、司法書士業界にももっと若い方が増えて欲しいのですが、今現在40代の司法書士試験受験生の方は、「自分はまだまだ若手だ」と認識して頑張っていただければと思います。