雑記

オーストラリアのビザ申請に必要な戸籍謄本の英語翻訳(英訳)について。NAATIは必要か

司法書士兼翻訳者の中嶋です。

私の事務所では、学生ビザ、ワーキングホリデービザや永住権など、オーストラリアのビザ申請に必要となる戸籍謄本(全部事項証明書)の英訳依頼を受けることがよくあります。

オーストラリアではNAATI(National Accreditation Authority for Translators and Interpreters)という翻訳者および通訳者の国家資格があり、公的文書の翻訳にはこのNAATI資格者による翻訳を求められることが一般的のようです。

ただし、オーストラリア国内からではなく日本国内からビザ申請をする場合は、このNAATI資格者による翻訳は求められないようです(日本国内でNAATI翻訳者を見つけるのも大変なので求められても困りますが)。

在日オーストラリア大使館のウェブサイトには、下記の記載があります。

英語以外の文書には、正規の翻訳会社または翻訳者による英訳を必ず添付してください。英訳には翻訳会社の社用箋を用いるか正式な社印・証明を付記し、翻訳会社・翻訳者の連絡先を記載してください。翻訳者は申請者といかなる形でも関係していない第三者であり、申請者と同じ住所に居住していない人物でなければなりません。

出典:在日オーストラリア大使館

私は翻訳者としては15年以上の実務経験を有するプロ翻訳者であり、大阪司法書士会および一般社団法人日本翻訳連盟の会員でもあります。

私の事務所で翻訳した戸籍謄本の英訳文には英文の翻訳証明書を添付して郵送(またはメール添付)しておりますが、この英文の翻訳証明書には、翻訳者である司法書士の署名および押印がされ、連絡先および所属機関などが記載されています。

私の事務所は個人の司法書士事務所(兼翻訳事務所)ですが、法人の翻訳会社も経営しておりますので、翻訳会社発行の翻訳証明書にも対応可能です。

私もこれまでオーストラリアのビザ申請に必要とされる戸籍謄本の英訳を数多く行なってきましたが、問題になったことは一度もありません。

翻訳文の公証にも対応可能ですが、公証を求められたこともありません。

なお、原則として翻訳証明書を含むビザ申請の要件はお客様にご確認いただいております。

要件は今後変更になる可能性もありますので、事前に提出先機関にご確認いただくことをおすすめします。

オーストラリアのビザ申請に必要となる戸籍謄本の英訳が必要な方は、是非お気軽にお問い合わせください(お見積りは無料です)。

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